ファンタジーゾーンII アレンジの妙

あらためて、SYSTEM16版とオリジナルのマスターシステム版をやり比べてみましたが、オリジナル版の特徴であった「お札」と「ワープによる面移動」をあえてなくしたというアレンジの方向性は正しいなぁ、と感じました。

元々「ファミっ子」だった私は、マークIII版「ファンタジーゾーンII」の色鮮やかな画面に、発売当時はそれはそれはあこがれていたものです。が、後で実際に手に入れてプレイしてみたときに、なんだか回りくどいというかやりにくいというか、初代の「シンプルで爽快感のある」内容とは違って、妙にとっつきにくい感覚を覚えたことを思い出しました。

あのとき感じた違和感の元凶は「取りにくいお札」と「複雑すぎて覚えるのもかったるい面構成」にあったんだなぁ、ということがSYSTEM16版をプレイしてみて改めて分かりましたよ。

性能の低い家庭用に、ゲームの内容を複雑にして移植するという方向性は、当時としてはごく当たり前のようにあった現象でしたけど、今作はそういう空気感も再現して作り上げているんですなぁ、と改めて感心した次第です。