バーチャレーシング フラットアウト

中途半端なアレンジで何かと評判が良くないSEGA AGES 2500シリーズ、それでもコンプリートを目指して買い続けてしまうのがゲーマーの悲しい性(サガ)ですなぁ。というわけで、VRを買いました。個人的にアーケード版ではリアルタイムでハマったタイトルで、メガドライブ版も相当やりました。32X版も持ってますが、そっちはあまりやらなかったなー。ちなみに「かなりヒドイ出来」と伝説になっているサターン版はもってません。どのぐらいヒドイのか逆に気になるので、今度安く売ってたら買ってみようかしらん?

それはさておき、PS2版。インタレースの高解像度に60FPS、アンチエイリアスな画面はすごくいい感じ。いやー時代が変わりましたね。フレームレートが上がったせいかスピード感も増した感じです。けど、フラットシェーディングな独特の世界観はそのまま。こういうアレンジなら歓迎ですな。ただ一つだけ、オリジナルでは飛び散る三角ポリゴンが美しかった火花が、パターン化された味気ない演出に変わってるのがものすごく残念です。

ゲーム内容、というか主に車の挙動ですが、オリジナルの再現度という点で見ると「うーん、なんかこんなんだったような、なんか全然違うような」というちょっと微妙な感じ。見た目は明らかにドリフトしすぎでスキール音うるせーって感じなのですが、ライン取りやアクセルワークには思ったより違和感がないので不思議な感じです。慣れると高速でコーナリングを気持ちよく決められるので、これはこれで充分ありかな、という気がします。

敵車にぶつかると即スピンなところもオリジナルではありえなかったハズで、最初はかなりむかついたんですが、これはこれでオーバーテイクの緊張感が生まれるのでいいかなー、という気もします。ただ、後ろからオカマ掘られたり、スタート直後にかなり急な幅寄せ(多分敵車同士の衝突を避けるアルゴリズムのせいかと)をされるとかなり腹立ちますな。

音楽にオリジナル版をそのまま採用したのはグッドですねー。フラットシェーディングな画面とあわせて当時の雰囲気を感じる好印象を受けます。あのモーターみたいな自車のエンジン音もそのまま。大きな筐体の後ろから聞こえたあの感覚がよみがえってくるようです。

というわけで、アレンジ版として見るとゲームとしても充分面白いし、オリジナルの雰囲気はそれなりに残っているので、なかなかの良作ではないかなーと思いました。