悪魔城ドラキュラ 〜蒼月の十字架〜

自他共に認めるドラキュラシリーズバカな私でしたが、最近の作品はもう往年の雰囲気もほとんど残ってないし、「そろそろシリーズから手を引こうかなぁ」と思ってたりしました。でも、店頭で見つけたらやっぱり買っちゃいました。悪魔に魂を売った駄目人間め。

この2D探索型スタイルも「月下の夜想曲」以来早5作目、GBAでも4作目ですか。もはやサブタイトルがまぎらわしくて覚えられません。今作ではイメージイラストがアニメ絵になったことが、ファンの間でたいそう論議を巻き起こしたようですが、個人的にはもともと近頃の「小島絵」があまり好きではないので別にどうでもいいです。本当は初代みたいな「漢っぽい硬派なイラスト」がいいんですが、今のご時世、市場がそれを求めている(許してくれる)とも思えませんし。

ゲームは非常に堅実なつくり。システムとしてはもう完成された域ですね。難易度も低くてサクサク進みます。グラフィックの尋常でない書き込みや各キャラクターの細やかな動きもものすごく緻密で感心してしまいます。でも、堅実なシステムになっているということは、つまるところ前作からの内容的な進化そのものは劇的でもなくて、5作目ともなるとさすがにいささか食傷気味でもあります。細かいシステムは変わってるんですが、結局は装備をそろえながらマップをチクチク埋めていく作業に終始してしまい「なんか毎度同じことやらされてるような…」気がしてしまうのも事実でした。

実際、最近このシリーズやってると、最初はすごく面白いんですが、同じところを行ったり来たりしてるうちに途中で飽きちゃうんですよ。このゲームも発売日に買ってすこしずつ進め、今ようやっとマップの70%が埋まったあたりですが、そろそろ飽きが出てきました。まぁ、もうすぐクライマックスだろうと信じてがんばってみます。

ちなみに、今回はDSならではのタッチパネルを使った「封印システム」がありますが、これはいかにもとってつけたような感じで個人的にはあまり評価できません。ボス戦ってただでさえ必死で戦ってるのに、倒す瞬間にペンを取り出して魔方陣書いて…って、どうしてもバタバタしてしまいます。必然性もあまりないし。本編はほとんど十字キーとボタンだけで完結してるんだから、わざわざタッチパネルつかわんでも…。ただ、2画面表示で片っ方にマップやステータスを表示しっぱなしにできるのは実にいいです。アイデアはオーソドックスだけど正しい使い方だなぁ、と思いました。