悪魔城ドラキュラX クロニクル

自他ともに認めるドラキュラマニアでございます。シリーズ作品全部持ってます。今回も買わないはずがありません。

実はシリーズ全体を見渡してみても、リメイクされるタイトルってあまりないんですよね。ストーリー的な観点でFC初代がSFCX68kにリメイクされた(別物っていうぐらい内容は変わってますが)ぐらいでしょうか(アレンジ移植という意味ではSS版「月下」やPS版「年代記」もそうですけど)。そういう意味で、こういう形でのリメイクはこのシリーズにしては珍しい試みな気がします。

しかも、シリーズとしては久々のバリバリ面クリア型アクションですよ。回顧ドラキュラ厨としては(自分で言うな)この形式をどれだけ待ったことか!!

まだ、アレンジ版「血の輪回」しかプレイしてませんが、擬似3Dの高解像度になって綺麗になった、というのは時代の流れ的にアリなのかと思いますが、グラフィックが緻密になったせいで、低解像度のドット絵にあった「ダイナミック感」が若干失われてしまったかな、という気もします。キャラの動きがきめ細かくなった反面、なんだかチマチマと動いているように見えるとか、どのステージもなんだか妙に広く感じてガラーンとしてるというか。原作のイメージとはまたちょっと違った印象を受けます。私はしょせん回顧厨なのでどうしても旧作支持のバイアスがかかってしまいますが、やっぱりなんか違和感がある気もするんですよね。

ただ、ゲーム内容自体は「これぞ、真正なるドラキュラアクション!」と言えるほど歯ごたえがある出来になってます。力押しではなくきっちりパターンを作っていかないと先に進めない緊張感、でも繰り返しプレイすればなんとかなるという絶妙な難易度。PCE版のエッセンスがしっかり生きている気がします。その点はかなり満足ですね。やっぱりスケルトンやらゾンビやらの雑魚は一発でザクザク倒せなきゃ!

一方で、やっぱり「月下」以降の作品にしか触れていないと相当に敷居も高いようです。「リヒターで二段ジャンプが出来ない!」「死ぬとサブウエポンがなくなる上、最初からやり直しって酷い!」「水に落ちただけで死ぬなんて!」と、旧作の純粋アクション派にとっては「当たり前じゃないの?」と思ってしまうことも、むしろ探索型ファン的には相当ストレスになる側面もあるようです。

時代の流れ的には、やっぱり大衆には受け入れられないスタイルのゲームなのかもしれません。でも、そういう人にもあえてがんばってプレイして欲しいなぁ、なんて思ってみたり。