悪魔城ドラキュラ

というわけで、お次は「このために900iにしたんだよ」といわんばかりの悪魔城ドラキュラ for 900i。まぁ、なにはさておき、一周クリアしてみました。

とにかく驚いたのはグラフィックの高精彩なこと。液晶のピクセルが細かいせいもあるのでしょうけど、とにかく緻密な感じがしました。デザインのテイストはX68k版に近い感じですね。

ゲーム内容は基本的にファミコン版を踏襲していますが、微妙にマップ構成が変わっていたり、演出的に省かれている部分なんかもあります。難易度は、携帯電話の操作性を考えてか、あるいは小ステージ単位でコンティニューできるせいか、ファミコン版に比べるとかなり低くなっているようです。携帯電話で遊べるレベルとしては充分な出来だとは思いましたが、細かいところでまだまだ調整不足な点があるのも正直なところですね。

たとえばラストステージのドラキュラだと、主人公はタイミングを合わせて前方にジャンプしつつ伯爵の頭を攻撃するわけですが、この「前方にジャンプ」の跳躍力がありすぎて、かなりの広い間合いを取っていないと、着地点でドラキュラ本体につっこんじゃうのです。かといって充分な間合いをとると今度はドラキュラがスクロールアウトして見えなくなる、とか。こうなると完全に予測しながら攻撃をしかけなきゃならないので、なかなかしんどいです。そのほかにも階段を上ってスクロールさせたその場に背むし男がいたりして回避できなかったり、とまぁ些細ではありますが、ちゃんとしたゲームを求めると厳しいところもあります。

最大のネックは操作系でしょうか。電話のボタンに快適な操作性を求めること自体間違ってるのでしょうけど、それでもちょっと首をひねりたくなるようなボタンアサインになってます。中でも厳しいのは十字キーの上でジャンプするようになっている点。…ストロークの短いタクトスイッチのせいか、振り返ったときについつい押してしまうことがあり、前述の跳躍力の効果もあって、敵に特攻すること多数。ジャンプボタンは別にも用意されているのだから必要ないのでは?という気もしました(多分片手プレイを考慮したんでしょうねぇ)。その他、攻撃、ジャンプ、サブウエポンのボタン配置も妙にバラバラで、せめて自分でカスタマイズできればなぁ、なんて思ってしまいました。

ともあれ、携帯電話ゲームとしてはかなりいい出来だと思います。実際楽しかったです。