タイトーメモリーズ ポケット

PSPというハードはレトロゲーマーには本当にありがたいハードで、ナムコミュージアムに引き続いてタイトーメモリーズも持ち歩けるようになりましたよ。いつでもどこでも「影の伝説」「ちゃっくんぽっぷ」が出来る喜び。

基本的に内容はPS2版とさほど変わらないみたいです。各ゲームのロード時間も同じぐらい。本物の基板をもっている「アルペンスキー」に関して言うと、音楽のブツ切れ感がなくなってる分、PSP版のほうが出来がいいみたいです。

注目は新収録されている「レインボーアイランドエクストラ」なんですが、これに関してはちょっと残念な点もありました。まず、液晶画面のドットと画面のピクセルを1:1で表示してくれる画面モードが無いところ。縮小表示でも微妙に画面がつぶれて補間表示されたみたいになってしまいます(ラスタンサーガとかもそうみたい)。このぐらいだったら簡単に調整できなかったのかなーと思うと非常に残念。あと、メインテーマ(エクストラだと3面で流れる「Over the Rainbow」みたいな曲)が似て非なる曲(DSの「ニューレインボーアイランド」と同じ曲)になってしまっているのが、やっぱり残念。明らかに音質も違うので完全に浮いてます。過去の移植作品では再現できてたのに、なんで今では無理なんでしょうか?ファンはそういうところが気になるのですから、もう少しがんばって欲しかったところですなぁ。

それと、今回は4つのアレンジモードが入っているとのこと。「影の伝説」「キャメルトライ」の原作は大好きなので、正直アレンジモードも楽しみにしてました。

で、「影の伝説2005」…なんだこりゃ?今風のポリゴンな画面になっているのですが、主人公「影」の動きがかっこ悪すぎです。特に走る姿が「颯爽と駆け抜ける」というより「猫背でちょこまか走る」と言う感じで、まるでドリフの忍者コント。最初見たときは笑い止まりませんでした。そのほかにも剣や手裏剣のアクションも懲りすぎで動きがもっさりしてるせいか連射が効かず、原作の爽快感はまるでなし。ステージごとに入るロード、霧姫を救出したあとの脱出デモはバッサリカット、とまぁぶっちゃけかなりガッカリな出来でした。画面だけポリゴンで綺麗にしてアイテム増やして豪華にしたように見せかける、昨今のダメアレンジの見本みたいな感じですね。3Dエイジスで感じた理不尽さがふつふつと沸いてきます。

もう一つ「キャメルトライ2005」、こっちも画面とか内容は同じような感じのアレンジで、肝心のボールの挙動もかなり変わってます。ボールがなんとなくふんわりとした動きをするので原作のテイストを期待するとガッカリしそうなのですが、重力加速度が原作よりきつく、ものすごく加速するので、これはこれでスピード感があって楽しいかも。個人的には結構好印象です。ただ、BGMがメチャクチャ。オリジナルをアレンジしているのですが、エンディングテーマがゲーム中に流れたり、ゴールの曲がハリーアップの曲になってたりと、妙に落ち着かない感じを受けました。差し替える意図がわからんなぁ…。

まぁ、それはさておき、オリジナルのほうは割とまともに移植されてるっぽいので、そこに価値を見出せるなら買って損は無いかもしれません。