リモコン騒動に想う

任天堂がリモコンの回収&交換を開始したそうで。顧客第一で考えたら、企業としては至極真っ当な対応だと思います。

でも、個人的には社長自らが「軽く振って遊んで」と言ってしまったのが非常にがっかりでした。新しいスタイルの遊び方である以上啓蒙活動は必要ですが、社長自らがそんなこと言い切ってしまっていいのかなぁ、と。このセリフは個人的には「□ボタンは反応が悪いので使うな」と言い切ってしまった久多良木さんと大差ない気がしてしまっています。

実際にWiiでプレイしてみるまでは、私も「リモコンすっとばすほど振り回すことなんてありえないだろ…常識的に考えて…」と思ってました。が、実際にプレイしてみて、本物と同じスタイルでプレイする「Wii スポーツ」とか敵に囲まれて切りまくる「ゼルダの伝説」をプレイしているときに、割と思いっきり腕を振り回してプレイしている自分の姿に気づいてしまって「こりゃやばいかも」と冷静に考えてしまったのです。

個人的にはそもそもストラップ云々より、リモコンのグリップ形状が良くないと思っています。凹凸がなくすっきりとした形状は逆につかみ所がなくて、どんなに力強く握ってもすっぽ抜けてしまう可能性は否定できないと思います(Bボタンで引っ掛ければそうでもないのでしょうが、「Wii スポーツ」のボウリングはBを離すような操作になっているのがさらにヤバイ)。

以前、フジテレビの「FNS地球特捜隊ダイバスター」というアホな番組で「バットのグリップエンドを削るとどうなるか?」という実験をしていたのを思い出しました。スウィングするとバットがすっぽ抜けてしまうという現象を放映してましたが、バットを振る動作を実際に想定しているWiiリモコンでも同じことは起きうるわけで…と考えるとちょっと怖い気もします。

もちろん、すっぽ抜け防止のためのストラップがあるわけで、それを強化するのは正しい選択だと思いますが、それ以前に対応すべき点がリモコン本体にもあると思うのです。グリップ部分に凹凸をつけるとか、簡単にでも底面にグリップエンドを作るとか。任天堂のことですからそのぐらいの対策はもう考えてるのかもしれませんが、「加減を考えながら操作を調整する」より「安心してWiiに熱中できるリモコンを作る」対策をしっかり考えてほしいなぁ、と思ったのでした。